脱毛のリスク【硬毛化】について徹底解説!原因や対処法は?
「硬毛化」という言葉をご存じでしょうか?硬毛化とは、サロンやクリニックで脱毛の施術を受けた後に、施術前よりも太い毛が生えてきてしまう現象を指します。
施術後に硬毛化するリスクがあるとなると、脱毛することに不安を抱く方もいるかもしれません。しかし、実際に硬毛化が発症するケースはごく稀であり、予防法や対処法をきちんと理解しておけば、安心して施術を受けることができます。
今回のコラムでは、硬毛化の仕組みや予防策、万が一発症してしまった際の対応について詳しく解説いたします。
・硬毛化とは?
・どうして硬毛化するの?
・硬毛化しやすいのはどんな人?
・硬毛化ではないかもしれない場合とは
・硬毛化した時の2つの対処法
・硬毛化を予防する方法はあるの?
・硬毛化に理解のあるサロンで脱毛しよう
硬毛化とは?
硬毛化は、脱毛の施術を何度か受けた後で、施術を開始する前よりも硬く太い毛が生えてくる現象です。それぞれの毛が太くなり、まるで毛の量が増えたように感じる方もいることから、多毛化、増毛化とも呼ばれています。
個人差はありますが、硬毛化の症状は約3〜5回目の施術を受けた後徐々に現れ始めると言われています。また、エステやクリニックで脱毛する場合だけでなく、家庭用脱毛器を使って自分で脱毛する際にも生じる可能性があります。
どうして硬毛化するの?
残念ながら、脱毛の施術後に硬毛化する原因は未だに明らかになっていません。現時点では、主に以下のような説が提唱されています。
- 毛根へのダメージが不十分だった
- 生き残った毛根がパワーアップして復活した
- 熱エネルギーの刺激で毛周期が延長した
毛根へのダメージが不十分だった
現在最も有力視されている説です。
サロンやクリニックで多く使用されている脱毛機は、照射した光やレーザーが毛根の黒いメラニン色素に反応して熱を発生させます。この熱エネルギーによって発毛組織が破壊される仕組みを利用して、脱毛の施術を行います。
しかし、色素が薄い毛や細い毛に対して施術する場合、毛根のメラニン色素が少ないため光やレーザーが反応しづらく、十分な熱エネルギーが発生しないことがあります。
すると、本来破壊されるはずの発毛組織が中途半端な熱刺激によりかえって活性化してしまい、太く硬い毛が生えてくるというわけです。
生き残った毛根がパワーアップして復活した
脱毛の施術で発生する熱エネルギーが十分に届かず毛根が生き残ってしまうと、サイトカインと呼ばれるタンパク質の力で毛根のダメージが修復されます。
この時、サイトカインの働きによって、毛根が以前よりも活性化してしまう場合があります。毛根がパワーアップすることで毛を生やす力が強くなり、以前よりも太い毛が生えてきてしまう可能性があるようです。
熱エネルギーの刺激で毛周期が延長した
ムダ毛は成長期、退行期、休止期の3段階からなる、毛周期というサイクルに従って生え変わります。本来、毛周期の期間は一定であるため、毛はある程度成長すると、自然と抜け落ちていくものです。
しかし、脱毛の光やレーザーが発する熱の刺激によって、何らかの理由で毛周期が延長してしまう可能性が指摘されています。
毛周期全体が延長すると、それに伴って毛がぐんぐん育つ期間である「成長期」も長くなってしまいます。毛が成長しやすい環境が生まれることで、より太く硬い毛が生えてきてしまうと考えられています。
硬毛化しやすいのはどんな人?
- 毛の密度が高い
- 産毛が多い
- 毛根が皮膚の深い箇所にある
上記の3つの特徴に当てはまる方は、比較的硬毛化しやすいと言われています。
ただし、硬毛化のリスクが高いかどうかを施術前に正確に判断することは難しいです。これらの特徴に当てはまらないからといって、絶対に硬毛化しない保証はないということに留意してください。
毛の密度が高い
毛量が多く毛の密度が高い方は、皮膚の中で毛根が密集していると考えられます。そのため、脱毛機の光やレーザーによって発生する熱エネルギーが、全ての毛根に十分に行き渡らない可能性が高いです。発毛組織が破壊されにくいことから、硬毛化しやすいと言えます。
産毛が多い
先述したように、色が薄く細い産毛はメラニン色素の量が少なく、脱毛の光やレーザーが反応しづらい傾向にあります。熱エネルギーがあまり発生せず、発毛組織が生き残ってしまう可能性が高く、硬毛化に繋がりやすいです。
そのため、産毛が多い以下のような箇所は、他の部位と比べて硬毛化しやすいです。
- フェイスライン
- うなじ
- 二の腕
- 背中
- お腹
- 太もも
毛根が皮膚の深い箇所にある
毛根が比較的深い箇所にある毛は脱毛機から照射されるレーザーや光が届きづらく、中途半端な熱エネルギーを受けて硬毛化する可能性が高いと言われています。
ちなみに、毛根の深さには個人差がありますが、皮膚と毛が作る角度「皮毛角」を見て判断することも可能です。
皮毛角が小さく、皮膚に対して「寝そべっている」毛は、毛根が浅い箇所にあります。一方、皮毛角が大きく皮膚に対して「立っている」毛は、毛根が皮膚から遠い、深い位置にあると推測できます。
従って、皮膚に対して立っている毛が多い部位は、特に硬毛化しやすいと考えて良いでしょう。
硬毛化ではないかもしれない場合とは
脱毛の施術を受けた後で、硬毛化のような症状が現れても、以下のようなケースであれば該当しない可能性が高いです。
- 自己処理をした後に太い毛が生えてきた
- 以前の施術後よりも今回の施術後の方が毛量が増えたように感じる
電気シェーバーやカミソリで自己処理をすると、毛の断面が太くなります。その後毛が伸びてくると太い断面が毛先となるため、以前よりも太い毛が生えてきたと感じてしまう方も少なくないようです。
また、毛の周期は1本単位で異なるため、「成長期」の状態にある毛の数も日によって変わってきます。施術を受けた直後に多くの毛が成長期を迎えて一気に生えてくるタイミングが訪れると、施術が原因で毛が濃くなったように感じられる可能性があります。
こういった紛らわしいケースも多いため、硬毛化が発症しているかどうかを自力で正確に見分けるのは難しいです。判断に迷った方は、周りと比べて「一部分だけ」特に毛が濃くなっている箇所があるかどうかを1つの目安としてみてください。
硬毛化した時の2つの対処法
硬毛化してしまった場合、すぐに元の状態に戻すことは難しく、中には1年以上かけて対処するケースもあります。具体的には、以下のような方針でじっくりと解消していくことが一般的です。
- 追加で脱毛する
- 一度放置して自然治癒を目指す
追加で脱毛する
施術回数を増やすことで、毛根により大きなダメージを与える方法が有効だとされています。
ただし、それまでと同じ条件で施術を続けても、毛根に十分なダメージを与えられない状況を変えることはできず、硬毛化が解消されるとは考えにくいです。そのため、自己判断で闇雲に施術回数を増やすことはおすすめできません。
硬毛化してしまった旨をスタッフに伝え、脱毛機の出力やレーザーの波長を調整してもらうことで改善が見込めます。
一度放置して自然治癒を目指す
硬毛化した毛は、いつまでも皮膚に定着しているわけではありません。時間が経過すると毛周期に従って抜け落ち、生え変わっていきます。この時、今まで通りの太さの毛が新たに生えてきて、硬毛化が自然と解消されるケースがあります。
そのため、しばらくの間施術をストップして、自然に治癒するのを待つのも1つの手です。
サロンやクリニックに硬毛化の症状について伝えた上で、しばらく脱毛をお休みして経過を見ても良いかもしれません。なお、施術を再開する際にはスタッフとよく相談し、脱毛機の出力を以前と変更したり、別の脱毛方式を検討することをおすすめします。
硬毛化を予防する方法はあるの?
メカニズムがはっきりと解明されていない硬毛化。完全に予防する方法はありませんが、以下のようにして対策すると、より安心して脱毛することができるでしょう。
- 出力や波長を調整してもらう
- 硬毛化リスクの低い方式で脱毛する
出力や波長を調整してもらう
脱毛の施術を行うスタッフは、お客様の体質に応じて脱毛機の出力やレーザーの波長を細かく調整することが一般的です。硬毛化しにくい適切な波長や出力についても把握していると考えられます。
カウンセリングで自分の毛質や肌質を詳しく伝えて、脱毛機の出力やレーザーの波長をより適切に調整した状態で施術してもらえば、硬毛化のリスクを抑えられるでしょう。
硬毛化リスクの低い方式で脱毛する
毛根を刺激する脱毛方式では、硬毛化のリスクが高くなります。毛根以外にアプローチする以下のような方法を選択することも、硬毛化の予防策として有効です。
- THR脱毛…発毛組織を含む毛包全体に徐々に熱を与えて蓄熱する方法
硬毛化に理解のあるサロンで脱毛しよう
硬毛化は、発症リスクがかなり低い現象であり、過度に心配する必要はありません。また、万が一硬毛化してしまった際の対応について、以下のようなポイントを予めサロンに確認し、発症のリスクに備えておけば、より安心して施術を受けられるでしょう。
- 硬毛化による追加照射が保証されているか
- 硬毛化したかどうかをどのような基準で判断しているか
- 硬毛化が起こった際にどういった対応をしているか
- 脱毛方式の変更は可能か
アドラーブルでは、脱毛の知識と技術を兼ね備えたスペシャリスト「脱毛マイスター」が全店舗に在籍しています。肌トラブルへのリスク管理も徹底して行っているため、安心して施術を受けることができます。
お客様の毛質について丁寧にヒアリングし、硬毛化を始めとする肌トラブルのリスクについてもわかりやすくご説明しますので、不安な方はお気軽にご相談ください。
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